ブックレビュー『やめられなくなる、小さな習慣』
こちらの本を読んだので、興味を持ったポイントをレビューします。
佐々木正悟『やめられなくなる、小さな習慣』ソーテック社(2018年)
この本では、2つのポイントが強調されていると思いました。
一つは、「習慣化は技術」ということ。もう一つは「習慣の連鎖反応」という考え方です。
習慣化は技術
興味を持ったポイントを、4つ挙げます。
(a)トレーニングの記録をつける:記録によって習慣のパターンを見つける。数字の記録で進捗を把握しやすくする。
(b)PDCAを回す
(c)「2人」でも良いので共有する:コミュニティやグループが人を変化させる上で非常に強力な役割を果たすから。
(d)習慣化のポイントは、報酬にあり。
以下の4つがあったら、1→4の順で実行が難しくなる。
- 習慣化された報酬の近い行動(アルコール依存などあらゆる悪癖を含む)
- 習慣化されていない報酬の近い行動(新しいお店のランチを試す)
- 習慣化された報酬の遠い行動(会社のプロジェクトなど)
- 習慣化されていない報酬の遠い行動(始めたばかりの英会話の勉強など)
新しいことを始めるなら、報酬をできる限りギリギリまで近くしておくこと。
習慣の連鎖反応
習慣の連鎖反応(ドミノ倒しの最初のドミノのようなもの)とは、ある習慣が、他の習慣にまで影響を及ぼすこととされます。
他の習慣にも良い影響を及ぼし、習慣の連鎖反応がおこるものとして、著者は「早く寝ること」を挙げています。
早寝→スッキリ起床→ずっとやりたかったことをすることにより、悪癖(深夜に物を食べたり仕事をしたり)をなくし、朝起きてすぐにやりたかったことをやるので報酬にもなるという提案です。
迷ったらYes!
個人的に面白いと思ったのは、「迷ったYes!」というポイントです。迷ったあげく、答えはいつも同じであり、同じであるべきことで迷うのをやめようという提案です。「ATMに立ち寄る?」「奥さんに、夜何時ごろになるかメールすべき?」ということに、「迷ったらYes!」を習慣化しようということでした。面倒なことを後回しにしてしまうことの防止に効果がありそうな気がしました。